作者:将基面貴巳
読書期間:2025年1月?日
出版社:ちくまプリマー新著

従順であることや服従することにどんな問題点があるのかを多角的に掘り下げている。それを通じて、公正で生きやすく、持続可能な社会の基礎を考えるような内容になっている。
鍋島藩の『葉隠』の話が出てて面白かった。『葉隠』には、君主が悪ければ悪いほど、忠誠が本物かどうか試されるのようなことが書いてあるらしく、凄い捻じくれた内容だと著者はいう。
忠誠の対象が個人なのか、組織や社会全体なのかで、その人間の振る舞いも変わっていく。
服従の問題、忠誠心の問題、諫言の話、日本人に根付く間違った忠誠についての考察のあとに、我々は何に従うべきかが論じられる。
神の命令に従う
自分の良心の声に従う
共通善に従う
など論じられている。
共通善とは人々が共通に良いと思うもの、共同体全体の利益。
他人を守ってこそ自分も守れる。自己中は駄目。
自己責任論には他人の利害を尊重するという視点が欠けている。
権力者にとっては自分のことしか考えない人が増えるほうが、
他者の事を考える人が増えるよりも好ましい状態が続く。
どうすれば服従しないでいられるか?

